コロナ禍もあって家の片付けがブームだけど
本当に何もかも捨てていいのだろうか。
もちろん足の踏み場の無いほど散らかっていては
暮らしにくいし、その散らかっているものが
本当にゴミならさっさと捨てないといけない。
洋服でもシミがついていたり、傷んでいたりしたら
捨てる対象でしょう。
だけどどうしても捨てられないものも色々ある。
襟にゴージャスなファーがついたコート
こんなのいつ着るんだ~って思いながら
またクローゼットに押し込む。
思い出の写真や旅行で買ったお土産
友人知人からの手紙など
これらは私がいなくなった時に家族が捨てるだろな~。
そんな風に思いながらもなかなか片付けも進まない。
本当に気に入った物だけと暮らせたら
どんなに素敵でしょう。
五木寛之さんの「捨てない生き方」
そんなことができるのだろうか。
タイトルにひかれて手に取ってみました。
そろそろ90歳になられる著者の考えはちょっと違う。
愛着のある「ガラクタ」は人生の宝物である。
例えば若い時に買ったあと一度も来たことの無い
エンジ色のシャツが今も取ってあるという。
驚き!!
第1章 モノやヒトとの距離感
著者はどんなところにお住まいなのか
お部屋を見せていただきたいぐらい
とにかく何でも捨てずに置いてあるらしいのです。
「とにかく捨てない。愚直にそのことを続ける」そこにどんな意味があるかはわからない。
引用元『捨てない生き方』五木寛之著
なんにでも意味があると決めつけていました。
「そこにどんな意味があるかわからない。」
改めてそう言われると
人生は意味の無い事の連続かなとも思う。
増えゆくモノたちと、どう暮らしていくか。私たちの身の回りには、いろいろなものがあります。高価なものもあれば、安価なものもある。役に立つものもあれば、不必要としか思えないものもあります。ものが身の回りにどんどん増えていって始末に生えないと言うのは、私たち現代人が抱えている共通の悩みだと思います。
引用元『捨てない生き方』五木寛之著
「捨てないといけない」と言う圧力のようなものに
押さえつけられていたのかもしれません。
シンプルライフに潜む空虚さ ワンルームと言う言葉に象徴されるように、都会で暮らしている若い人たちは、とても狭い空間の中で生きています。
引用元『捨てない生き方』五木寛之著
ミニマリストの方の清い生活を見るととても素敵で
私もそんなふうになれたらいいなぁって思います。
しかしながら60近くになるといろんなものがまとわりついて
とてもそこまでの清い生き方ができません。
なんとかたどり着いたのが好きなものだけそばに置く
それぐらいです。
物に囲まれる生活が孤独を癒す
引用元『捨てない生き方』五木寛之著
しかし、これから人生100年と言う時代が本格的にやってきます。
50歳を過ぎてさらにあと50年も生きなければいけないと言う時代になってくると、
僕などはまさにそうですが、人間関係において、先に行く友人知人はどんどん増えてくるし、
周りの人たちと関わる仕事の場もまた少なくなっていきます。
そうなっていくと、孤独と言うのでしょうか、やはりそういうものが非常に大きな問題として私たちの目の前に立ち現れてくるわけです。
ぼくは、孤独を癒すひとつのよすが(縁)として、モノに囲まれて暮らすということがあると思っています。
こんな考えがあるとは夢にも思いませんでした。
モノを持っているからこそ、孤独が癒される。
モノによっていろんな昔の事が思い出される。
それはそれで良いことですね。
若いときには気づかないことが
本を通して気づかせてくれます
第二章 人生100年時代はガラクタと共に生きる
人生の四つの季節。「青春」「朱夏」「白秋」「玄冬」
引用元『捨てない生き方』五木寛之著
インドのヒンドゥ思想の中には、人生を「学生期」「家住期」「林住期」「遊行期」の四つに分けて考える思想があると言います。本来は宗教上の修行のプロセスでした。
著者は人生を4つの時期に分けて、
その時々にどんなふうに過ごしていけばいいか
考えてみてはどうかと勧めています。
私たちは子供たちも独立し長い老後と言われるものを
過ごしていくことになる予定です
あくまで予定なので何が起こるか分かりませんが
この残りの人生をどんなふうに過ごすかはとても考えさせられます
この後、第六章まで著者の素敵な考えが続きます。
著者も友人から
「そんなものをとっておいてどうするんだ」
などと言われることもあるようです。
しかしながら
ただのガラクタと思えるものが
人生を振り返りその時のことが鮮やかによみがえり
あーだったこーだったと懐かしむの良いのではないかと感じるところです。
この本を読んでみて物との付き合い方を改めて考えてみたのでした。
だけど置いておく場所も、そうそうないんだよね(笑)
じゃ、またね~♪
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